HARD ROCK & ICEを目指した活動をしています。
  大自然を守る活動をしています。
  人とのつながりを大切にしています。

2013年2月11日月曜日

昇天の氷柱

メンバー:ももたろう&しろ

2013年2月11日
昇天の氷柱に行ってきました~

内山峠から1時間程歩くと一杯水。看板の裏手から艫岩の基部をトラバース。
そこはまるで、まるで西上州のベンネビス!
小さな里山に、隠れた迫力のある壁。ドキドキ、胸が高鳴ります。
フィックスロープもあり、踏み跡は整備されています。30分程で導かれるように、取り付きに到着。

3人の先行パーティがわいわい、楽しそうに登っている。
話をしていると、私達と同じ中学校出身!?しかも、ももたろうの1つ上の学年\(^o^)/
同じ中学の3人が、全身アークテリクスに身を包み、ここで出会っちゃう奇跡、すごーい。
山で偶然、人に出会うと、人との結びつきと言うものを感じる。


1P(Ⅴ+) : ももたろう
70度程の硬く乾燥した氷を8m程登ると、テラスの上が大きなチョックストーンに阻まれている。先行パーティが、登れず、先に行かせてくれることに。
ももたろうは、右壁の薄くて細いベルグラ&岩に移り、ランナウト。テラスで見守る3人の注目を浴びながら、クリップできるところもなく、探り探り、慎重に登る。アーッと言う声と同時に、ももたろうが、宙を回る。一瞬で地面から1mの所に墜落!テラスに打ち込んでいたスクリューが効いて危機一髪。しばらく、放心状態の私をよそに、「スクリューって効くんだね~、安心したよ」ってなぜか笑顔のももたろう。一息入れると、ゲレンデで練習するみたいに、もう一度登り返していく。観衆に、「よくやるね~」って感心されながら、さわやかな笑顔で応えている。この人は本物のヤンキーだ。いや、極道だ。かなり右の方まで探って、心もとない氷に気持ちばかりのスクリューを決め、岩をつかみつつ、体を振って、氷にピックを刺し、体を上げる。チョックストーンを越えた!皆の歓声と、拍手の中、私はほっとした。

2P(Ⅳ+) : しろ
1P目とは打って変わって、出だしから氷が発達している。あとはつるんつるんのナメ。バージンアイスを登るのは気持ちがいい♪7、8m登ると、3P目のすごい氷が見えてくる。
氷に固められた切り株でビレー。

3P(Ⅵ) : ももたろう 
小さいツララが凸上に集まった35m垂直の氷。白くて、ボロボロに見える氷は、恐ろしくて、萎縮してしまう。ももたろうは、場所を選んでスクリューを決め、左右の壁にステミングしながら、慎重に登る。かなり、辛い状況の中、ももたろうは、私に落氷が当たらないか、心配してくれる。私は祈ることしかできないのに、心配なんて、しなくていいのに(;O;)落ち口から少し登ると、右側にボルトが2本あり、そこでビレー。フォローが久しぶりに長く、長く感じて、左手の感覚もなくて、私はこのピッチが1番辛かった。興奮しながらビレー点につくと、ももたろうがキラキラした笑顔で迎えてくれ、私は心を落ち着かせることができた。
 

4P(Ⅵ) : ももたろう
ルンゼの奥に気持ちばかりの氷がつまっている。ももたろうがうっすら笑顔。声が軽い。楽しそうに、心もとない氷にスクリューを決め、バック&フットと、外傾した左壁に足を拾いながら、じりじり登っていく。最後は壁のボルトにクリップし、いっきにハングを乗越した!ルンゼの上に立ち、「うぉー!」ももたろうが吠える♪「キャー!!」私も吠える♪早くそっちに行って、一緒に喜びたかった。
荒船山頂上、展望台すぐ横で終了。

 
ピッチを重ねるごとに広がる景色、何でもない景色が、別の世界に見えた。初めての、何とも言えない気持ち。いつもクールなももたろうの雄叫び、渾身のクライミングとはこういうものだ。歩けば難なく頂上に立てるのに、こんなに苦労して、頂上から景色を眺めていることがおかしかった。下山では、新雪がふかふかして気持ちよく、お互いに穏やかな気持ちで、遠くからでもはっきりとわかるラインを何度も眺めた。